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洋服

 私は、小さい頃から、デパートに行って毎週好きな服を買ってもらっていた。そんな家庭で育ったからか、小さい頃から大学生になった今まで洋服が大好きである。そのため、私にとって洋服は「着るため」という機能的なことを果たすただのものではなく、「自分自身を表せるもの」という記号的なものになっていた。

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 私にとって洋服が機能的なものから記号的なものに変わったのは、高校時代がきっかけであると思う。私の通っていた高校は、紺のベストにスカートという組み合わせで、いわゆる「ダサい制服」であった。周りの高校生が、セーラー服や紺ブレザーという可愛い制服を着ている中、みんな同じダサい制服を着て高校生活を過ごすということにどこかつまらなさを感じていた。だからこそ制服を着ない土日は、自分の好きな洋服を着ようと考えた。その中で、当時は「他と違う自分」を表したいと考え、赤や黒といった奇抜な色の洋服を着出した。そうすると、自分では、「周りとは違う自分の個性を出せている」と言うことに満足した。

その満足感を得たいがために、土日は奇抜な洋服を着ていた。反対に大学生になった今では、「流行に追いついている自分」を周りに表現したいため、現在は流行っていると言われているものを身につけるようになった(完全に自分主観で流行っていると思っているものではあるが)。
​ 「洋服で自分を飾る」。あくまで単純なことではあるが、皆さんも幼い頃から大学生の今までずっと同じ洋服が好きというわけではなかったと思う。その時々の環境によって、人間は考え方も価値観も変わる。それに合わせて、着たいと感じる服も変わったのではないだろうか。私は、自分自身が身につけていた身近なものを見つめ直すことで、自分と向き合い、自分を形作った考え方がわかってくるのではないだろうか。

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